京都徒然日記

京都の大学生。本と映画と星空と…

おすすめ本4選〜意志の強い女の子が主人公の物語が好きな話〜

お盆の京都の盆地パワーが強すぎて帰省していました。暑すぎる。

そこで実家の蔵書の整理を頼まれたのですが、整理する中で私の愛読している本や漫画の「好きなキャラクター像」は結構はっきりしているなぁと思って面白かったので、メモ程度にまとめ書き。この中で好きな本があったら他の本も好きなのではないかなぁと思うので、おすすめ紹介にもなるのではないかと。

 

1. 『赤髪の白雪姫』:あきづき空太

しょっぱなから少女漫画ですみません。でもこの少女漫画、ちょっと異色である。

物語のはじまりはいわゆる少女漫画で、ある国の王子様は街の女の子白雪の美しい赤髪を見初めます。でもこの白雪、王子の寵愛を受ける気などさらさらなく、あっさりとその美しい髪を切って家において、まさかの国外脱出。

その後隣国の王子と偶然出会い、彼女は昔から興味があった薬学を勉強して隣国の宮廷薬剤師に。隣国の王子は白雪に助けられた恩や白雪の意志の強さ、自分のやりたいことをやりとげていく強さを見て、白雪を妃に迎えたいと思いながら彼女を見守る。

……あれ?少女漫画?王子様に見初められたら結婚するんじゃないの?という常識を覆し、颯爽と宮廷薬剤師試験に受かり、薬学を学び、だめなことはだめだと人に諭す白雪。その意志の強さ、地に足のついた姿に惚れます。王子もかっこいいのですが、一番かっこいいのは白雪。そういう漫画です。

もうひと押し!衣装が素敵です。宮廷薬剤師の制服、普段の服装、マントやマント留め、色とりどりの布、耳飾りや夜会服、ブーツ…こだわりがあるのだろうなぁ。絵自体は簡潔な線なのに服装の書き込みがすごくて、宮廷という舞台が映えますね。


2. 『乙嫁語り』:森薫

乙嫁語り 1巻 (HARTA COMIX)

乙嫁語り 1巻 (HARTA COMIX)

 

 森薫さんの作品の絵が好きです……

舞台は19世紀後半の中央アジア。20歳の花嫁アミルと、12歳の花婿、アルルク。二人はその年齢差を気にしながらもお互いを大切にして、良き夫婦になろうとする。物語はその二人を中心に、周りの人々の悩みや恋、結婚、家同士の事柄などを描いています。

アミルがかっこいいんです。彼女の出身は半遊牧民の家なので、狩猟や馬に乗ることも大の得意。一方のアルルクは定住民のため狩猟は行いません。「獲ってきます」と宣言して野生の生き物をきっちり仕留めてくるアミル。男前!最初は年下のアルルクのことは

公衆浴場やパン作りなどその時代の文化が知れることも嬉しい。いまでも公衆浴場は中央アジア〜アフリカ北部で有名ですよね。民族衣装も素敵です。いまでもあの模様や色鮮やかな布生地はあのあたりの特産品。黒髪に赤い布生地が映えるんだよなぁ〜、というわけで本棚に飾りたい本ナンバーワン、です。


3. 『サプリ』:おかざき真里 

サプリ 1巻 (FEEL COMICS)

サプリ 1巻 (FEEL COMICS)

 

 突然現代に帰ってきました(笑)

広告代理店で働く藤井ミナミとその周囲の人間の、仕事や恋愛模様を描く……とだけしか言えないのですが、作者であるおかざき真里さん自身広告代理店で働いていた過去を持つだけに、とてもリアルな広告業界。徹夜や午前寝はあたりまえ、女性というだけで出世できない、結婚、出産…。

それから、名言の豊富さ。

努力が評価されるのは、義務教育まで

というミナミのことばは素敵である。仕事で頑張って、評価されたり失敗したり。社会人として時には甘えたいけれど、甘えるべきはここではない。しっかり地に足がついているからこそこういう言葉が出てくるのだろうなぁと思います。

ミナミたちはその激務の合間で恋愛をする。仕事の負担にはしたくない、だけれど甘えたい、愛されたい、必要とされたい。仕事で見せる顔とは違うウェットな面もまた魅力です。全ての女は、というのは主語が大きいでしょうか。仕事と恋愛に悩む女の二面を描き切っていると思います。

仕事と恋愛、理性と感情、どちらも持つ女たち。仕事ではちゃきちゃきしているのにうまく恋愛を進められなくて駆け引きもできなくて、触れられたい、認められたい、相手の負担になりたくないとか思い悩む彼女たちの姿を自分の社会人としての未来に重ねてしまいます。名言をもう一つ投げて、〆です。

男一人に支えきれる程度の人生かよ!


4. 『彩雲国物語』:雪乃紗衣 

超絶社畜な官僚社会、頭のいい女の子、良家の姫、宮廷のいざこざ、イケメンだらけの逆ハーレム。盛りだくさんの少女小説です。

主人公秀麗は良家の姫だがとてつもない貧乏生活、けれどもしっかりもので、努力家。偶然出会った王様を叱咤激励してそのしっかり者かげんに惚れられ、ずっと夢見ていた国試を女性ではじめて受けさせてもらうことに。しかし初めての女性官吏として反発はひどく、そのなかを傷つきながらも王を支えるために秀麗は進んでいきます。

秀麗の礼儀作法とか、一本通った気の持ちよう、決して折れない様、正義を貫く仕事のやり方、そういったものが全く素敵で、仕事をするならこうでありたいと思います。

彼女の周りの人たちが仕事について語る様もなかなかかっこいい。

秀麗を助ける存在になる燕青は彼女に、「俺の人生をまるごと背負ってほしい、俺が人生を賭けられるような上司であってほしい」と願います。言われたくないですか!この言葉!人に人生を賭けさせるような、その価値があると信頼していると言われたい、と思います。

秀麗のように努力家であり、やりたいことを持ち、心が折れず、正義を通して、人に尽くし、人生を駆けて駆けて駆け抜けたい。自分がやってきた仕事に自信をもって生きたい。